写真レタッチは、まず明るさ・コントラスト・色味を写真を見ながら調整し、必要に応じて切り抜きや傾き補正を行います。その後、ブラシなどで特定の範囲を補正したり、スポット修復ブラシで小さな不要物を直したりします。数値や作業順に全写真共通の正解はないため、元画像を残せる方法で試し、仕上がりを見比べながら調整しましょう。
この記事では、初心者が取り組みやすい基本手順と、Google フォトで編集する場合の保存方法を紹介します。
レタッチを始める前に、元画像を残す
編集前に、どのような印象に整えたいかを決めます。「暗く写った被写体を見やすくしたい」「夕景の暖かい色味を残したい」など、直したい点を絞ると、必要以上にスライダーを動かさずに済みます。
編集を始める前に、元画像を見返せる状態にしておきましょう。編集後に元と比べると、調整が強すぎないか判断しやすくなります。元写真を変更せず編集コピーを作れる場合は、コピーを使うのも方法のひとつです。Google フォトのAndroid版では、編集後に「コピーとして保存」を選ぶと、新しい写真が作成され、元写真は変更されません。利用できる機能は端末などで異なるため、詳しくはGoogle フォトのAndroid版ヘルプで確認できます。
手順1:明るさ・コントラスト・色味を全体調整する
最初に写真全体を見て、明るさや色の印象を整えます。Lightroomを使った基本的なレタッチの解説でも、明るさや色味などの調整が紹介されています。スライダーを少しずつ動かし、変化を確認しながら進めましょう。(Lightroomの基本的なレタッチ手順)
明るさとコントラストを調整する
写真全体が暗い、または明るすぎると感じるときは、露光量や明るさを調整します。暗い部分と明るい部分の差が弱く、写真が平坦に見える場合は、コントラストでメリハリを加減します。
調整するときは、写真の主役が見やすくなったかを確認してください。明るさを変えた結果、全体が白っぽく見えたり、暗い部分がつぶれて見えたりしたら、スライダーを戻して加減します。設定値は作例に対する一例で、写真の明るさや目的によって異なります。数値をそのまま当てはめず、画像を見ながら決めましょう。
色温度と彩度を調整する
色温度は、写真全体を暖かみのある色や寒色寄りの色に整えるときに使います。彩度は色の鮮やかさを調整する項目です。色がくすんで見えるときは彩度を少し加え、色が強すぎると感じたら抑える、といった使い方ができます。
色温度や彩度を動かしたら、肌や空、植物など、写真の中で色の変化が気になる部分も確認します。全体の雰囲気だけで判断すると、特定の色が不自然に目立つことがあります。調整前後を切り替えて見比べ、元の写真らしさが残る範囲に整えましょう。
手順2:必要に応じて切り抜き・回転で構図を整える
全体補正の後に、切り抜きや回転で構図を調整する方法があります。たとえば、端にある不要な余白を切り抜いたり、傾いて見える水平線を回転で整えたりできます。Lightroomの解説でも、基本補正の後に切り抜き・回転を行う手順例が紹介されています。
ただし、構図や傾きに直すところがなければ、この工程は省略できます。すべての写真で決まった順番を守る必要はありません。切り抜いた後は、残したい被写体や写真の端にある要素が欠けていないか確認します。回転や切り抜きの操作後にも全体を見直し、主役が見やすい構図になっているか確かめましょう。
手順3:ブラシなどで必要な範囲だけ補正する
全体補正は写真全体に効果をかける方法です。一方、部分補正は選択した範囲だけを調整します。背景はそのままに人物だけ明るくしたい場合など、全体調整では意図しない部分まで変わるときに使い分けます。
Lightroomの色調補正の解説では、ブラシで範囲を選び、局所的に色を調整する方法が紹介されています。(ブラシを使った部分的な色調補正)
部分補正では、まず直したい範囲を選択し、明るさや色味など必要な項目だけを調整します。境界が不自然に見える場合は、選択範囲や効果の強さを見直してください。ブラシやマスクの名称、使える調整項目はアプリによって異なるため、使用中のソフトの機能に合わせて操作します。
手順4:小さな不要物や肌の気になる部分を整える
写真に写り込んだ小さなごみや、肌の気になる部分には、スポット修復ブラシなどを使う方法があります。対象部分をなぞると、周囲の画像を利用して補正するツールがあり、人物レタッチでは気になる部分の修正後に色ムラや肌質を整える工程例も紹介されています。(人物レタッチの手順とツール例)
修正した後は、拡大した状態だけでなく写真全体でも見え方を確認しましょう。周囲の模様が不自然につながる、肌の質感が変わりすぎるなど、違和感があれば範囲を狭めたり、修正をやり直したりします。小さな不要物の除去に向く機能でも、すべてのアプリで同じ名前や操作が用意されているとは限りません。
Google フォトで編集する場合の機能と保存方法
Google フォトのパソコン版では、フィルタのほか、切り抜き、回転、明るさ、コントラスト、彩度、色温度などを調整できます。一部の編集機能はウェブ版では利用できない場合があります。使いたい機能が見つからないときは、パソコン版の公式ヘルプを確認し、必要に応じてアプリ版で使えるか試してください。
Android版で元写真を残したい場合は、編集後に「コピーとして保存」を選びます。「保存」は元の写真に変更を加える方法で、「コピーとして保存」は編集済みの新しい写真を作る方法です。機能や利用条件は端末などによって異なるため、Android版の公式ヘルプで利用環境に合った案内を確認しましょう。
パソコン版のヘルプでは、編集内容を写真に反映した後でも元に戻せると案内されています。編集を確定する前後に、画面上で取り消しや元に戻す操作が利用できるかも確認しておくと安心です。
仕上がりを確認し、自然に見える範囲で調整する
編集を終える前に、次の順で見直すと、直すべき点を整理しやすくなります。
- 写真全体の明るさと色が、見せたい印象に合っているか確認する。
- 切り抜きや回転で、主役や残したい要素が欠けていないか見る。
- 部分補正や不要物の修正に、不自然な境界や質感の変化がないか確認する。
- 編集前後を見比べ、補正が強すぎると感じた箇所を戻す。
自然に見える仕上がりは、写真の内容や編集の目的によって変わります。数値を目標にするのではなく、直したい点が改善され、ほかの部分に違和感が出ていないかを基準にしましょう。
まとめ
写真レタッチは、明るさ・コントラスト・色味の全体調整から始め、必要に応じて切り抜きや回転、部分補正、小さな不要物の修正へ進めると整理しやすくなります。全工程が必須ではなく、数値にも共通の正解はありません。元画像を残し、調整の前後を見比べながら、写真の目的に合う範囲で仕上げましょう。
